イタリア語Italian
イタリア語の紹介
イタリア語はラテン語から派生した言語のひとつで、フランス語、イスパニア語、ポルトガル語、ルーマニア語とは親戚関係にあります。
しかし、イタリア語が話されている地域は、フランス語やイスパニア語ほど広くありません。イタリア以外でイタリア語が使われているのは、スイスの一部地域と、ニューヨークのイタリア人街、リトルイタリーのような特殊なコミュニティーくらいでしょうか。
とはいえ、イタリア語学習者は世界的に増えています。それは、イタリアの多様性に富む文化への関心がますます深まりつつあるからでしょう。
イタリア語を学ぶメリット
イタリアは最も世界遺産の多い国です。世界中から観光客の押し寄せるイタリアには、魅力的な街が数多くあります。街全体がひとつの美術館だともいわれます。永遠の都ローマ、ルネサンス発祥の地フィレンツェ、水の都ヴェネツィア……。各地方にそれぞれ独自の文化が息づいています。少しでもイタリア語がわかれば、きっとより楽しい旅ができることでしょう。
ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなど、イタリアはすぐれた芸術家を無数に輩出した国です。イタリア美術史を専攻する者にとって、イタリア語は必須です。また、声楽を学ぶ学生にとってもイタリア語は重要です。da capo, pianissimoなどの音楽用語はイタリア語ですし、有名なオペラの台本の多くはイタリア語で書かれているからです(モーツァルトの三大オペラも)。サッカーやイタリア料理への関心からイタリア語を学ぶ学生も多いでしょう。
14世紀初めに書かれたダンテの『神曲』は、世界文学の傑作のひとつに数えられます。ダンテはこの大作を、当時の知識人の言語ラテン語ではなく、イタリア語韻文で書きました。いずれぜひ、『神曲』原文にチャレンジしてほしいと思います。本大学の中世思想研究所は、ダンテ関連の文献の宝庫なのです。
イタリア語ってむずかしい?
イタリア語の発音は、日本人にとってさほどむずかしくありません。ローマ字読みすればいいからです。文法、とくに動詞の変化はちょっと複雑かもしれませんが、ぜひイタリア語の扉を叩いてほしいと思います。